嘘吐き……
痛む右腕はまるで神経がどうかなってしまったように、重くて持ち上がらない。
肩からぶら下がる荷物。
街も人も居なくなった荒れた土地を独り歩く。
大嘘吐き……
目的地はあって無いようなもの。
しがらみのない世界に行きたい。背負うモノのない世界に行きたい。オレが俺でなくて良い世界に行きたい。
とっととココから離れたい。
そうやって、それを目指して、只管歩いてきた。
無意味なコトと知らずに。
何処にも行くななんて俺に言っておいて
何処かに行っちゃったのは、君島、オマエの方じゃないか。
嘘吐き、嘘吐き、嘘吐き、嘘吐き……
だからしがらみの無い世界に行きたかった。
だから何も背負いたくない。
もう、コレ以上、何かを、誰かを失う想いはしたくない――
なのに……
何でそんなトコに居るんだよ、君島。
オマエ、何処か行ったんじゃなかったのかよ?
俺は、ずっと、ずっと長い間
オマエを背負った侭、馬鹿やってたのか?
ソレをオマエは黙って見てたのかよ??
なぁ、君島。
俺はオマエを背負って生きてるんだよな?
オマエのプライドと希望を背負って。
あの日からずっと――
SSと言うよりはポエム。(笑)
君島の亡霊(?)と会話をして、己を取り戻すカズマを観て、殴り書いた。