2001.09.13 風の中 立ち尽くすキミ ただ一点を見詰める 睨む様に見据える 厳しい眼差し そんなキミに声を掛ける 振りかえる 和らぐ表情 何時もの微笑 ココが……ボクと居るこの場所が 戦士であるキミの安らぎの場であれば良いと ボクは願う―― ----------------------------------------------------------------- 2001.09.16 触れられそうで 届かない距離 互いの総てが見えそうで...
夜空を見上げる。 流れる星。 幾つも、幾つも。 空に光の線を描きながら、闇に消える。 カズマはボーッと星空を眺めていた。空には幾つもの流れる星。流星群。星が流れ、消える度に思い出される、大切な人の儚げな笑顔。 あれは何時だっただろう。 あの時も星が流れていた――。 「ンだよ!? こんな夜中に」 「空見てみろよ、カズマ!」...
嘘吐き…… 痛む右腕はまるで神経がどうかなってしまったように、重くて持ち上がらない。 肩からぶら下がる荷物。 街も人も居なくなった荒れた土地を独り歩く。 大嘘吐き…… 目的地はあって無いようなもの。 しがらみのない世界に行きたい。背負うモノのない世界に行きたい。オレが俺でなくて良い世界に行きたい。 とっととココから離れたい。...
依頼された仕事をこなし、荒野にポツンと置いてある車に向かう途中。何かの気配にカズマが足を止めた。 「どうしたんだ、カズマ?」 君島が問うてもカズマは答えない。何かを睨み付ける様に、只黙って一点を見詰める。見詰める先に何が在るワケではなく。岩山が聳えているだけ。...